キモノレンタルとオムスビのお店 WA・KKA 京都・桜の名所 着物散策ガイドVol.6は「仁和寺(にんなじ)」のご紹介です。
仁和寺は、真言宗御室派の総本山であり、世界遺産にも登録されている歴史ある寺院。創建は888年と古く、皇室との関係も深く、格式高い寺院として知られています。
仁和寺の境内には「御室桜(おむろざくら)」と呼ばれる桜の林があり、江戸時代から庶民にも親しまれてきました。
おすすめ! 着物で撮影はここ
仁和寺で桜を収めた映え写真を撮る、特におすすめのスポットは「御室桜」「中門」「五重塔」です。
御室桜の林
中門を入って西側一帯に広がっている御室桜は、仁和寺の代名詞とも言える桜です。背丈が低く、地面から湧き出るように咲くので、着物姿を中心に、背の低い花の咲いた桜の枝に寄り添うようにすると、おしゃれな一枚が撮影できます。他の桜とは違った趣があります。
五重塔と桜
御室桜の林から五重塔を背景に撮影すると、美しい写真が撮れます。五重塔と桜が重なるように構図を工夫すると、奥行きが出て、魅力的な写真になるでしょう。
仁和寺のシンボルとも言える美しい塔で、境内の中央付近にあります。
中門と桜
中門は、仁和寺の境内の中でも特に桜が美しく咲く場所の一つです。
中門を正面から捉える構図や、中門と桜を一緒に写し込む構図など、様々な構図で撮影してみましょう。
中門の屋根と桜が重なるように撮影すると、奥行きが出て美しい写真になります。
中門は、境内の中央にある、金堂や御室桜へ向かう際に通る門です。
仁和寺について
仁和寺は、888年に宇多天皇(うだてんのう)によって創建されました。宇多天皇は、その後出家し、仁和寺で晩年を過ごしたと伝えられています。
境内には、国宝の金堂や重要文化財の五重塔など、数多くの歴史的建造物があります。また、庭園は国の名勝に指定されており、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。
御室桜
御室桜は、高さが低い里桜の一種で、仁和寺には、約200本が植えられています。その美しさは古くから多くの人々を魅了してきました。
江戸時代の儒学者・貝原益軒(かいばら えきけん)の『京城勝覧(けいじょうしょうらん)』、という京都の名所を巡覧できる案内書には
「春はこの境内の奥に八重桜多し、洛中洛外にて第一とす、吉野の山桜に対すべし、…花見る人多くして日々群衆せり…」
と記され、吉野の桜に比べて優るとも劣らないと絶賛されています。
大正13年に国の名勝に指定されました。
五重塔
五重塔は、1644年(寛永21年)、徳川三代将軍家光の寄進によって建立されました。江戸時代の五重塔の特徴をよく表しており、国の重要文化財に指定されています。
高さは塔身32.7m、総高36.18mで、様式:は各層の屋根がほぼ同じ大きさで、均整美を重視する近世の五重塔の様式です。
各層の屋根は、上から「宝形造(ほうぎょうづくり)」、「本瓦葺(ほんがわらぶき)」、「裳階(もこし)」、「軒(のき)」、「高欄(こうらん)」で構成されています。
初層の内部には、密教的な装飾が施され、塔頂の相輪は、宝珠、竜車、水煙、請花、宝輪、笠、伏鉢などで構成されています。
中門
仁和寺の中門は、境内の中央に位置し、金堂や御室桜へ向かう際に通る重要な門です。
入母屋造(いりもやづくり)という屋根形式で、重厚な印象を与え、柱や屋根には、精緻な彫刻が施されており、職人の技術の高さを物語っています。左右には、寺を守る金剛力士像が安置され、阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)の二体の像は、迫力のある姿で参拝者を出迎えます。
御所庭園
仁和寺の庭園は、国の名勝に指定されており、その美しさは多くの人々を魅了しています。 境内にある「御所庭園(ごしょていえん)」は、大きく南庭と北庭に分かれ、それぞれ趣の異なる景観を楽しむことができます。
南庭
宸殿の南に位置する南庭は、白砂と松を基調としたシンプルな意匠の庭園です。 左近の桜と右近の橘が植えられ、左右対称の美しい景観を作りだしています。
北庭
宸殿の北に位置する北庭は、池泉回遊式の庭園で、変化に富んだ景観が特徴です。 中央に大きな池があり、滝や石組、築山などが配置されています。 池に架かる石橋や、茶室「飛濤亭」からの眺めは絶景です。
庭園の拝観情報
- 拝観時間: 午前9時~午後5時(受付は午後4時30分まで)
- 拝観料: 大人800円、高校生600円、小中学生400円
アクセス情報
- 所在地:京都市右京区御室大内33
- 交通手段:市バス「御室仁和寺」下車すぐ
- 駐車場:あり
- 公式サイト: https://ninnaji.jp/
仁和寺は、市バス「御室仁和寺」下車すぐの場所にあります。
仁和寺の桜の見頃
仁和寺の桜の見頃は、例年4月上旬から中旬頃です。他の桜の名所よりも少し遅れて見頃を迎えるのが特徴です。
遅咲きの桜を背景に、ぜひ、着物で映え写真を撮影してください。
Photo:京都の桜写真